うちなびき春はきにけり青柳(あをやぎ)のかげふむ道に人のやすらふ 大宰大弐高遠

うちなびき春はきにけり青柳(あをやぎ)のかげふむ道に人のやすらふ

 大宰大弐高遠

 題しらず

 新古今和歌集 巻第一 春歌上 69

「春は来たな。青柳の木陰をふんで通う道の、その木の下に人がたたずんでいることだ。」『新日本古典文学大系 11』p.38

大弐高遠集「右大臣道長の卿の御娘、内に参り給ふとて屏風調ぜしに…柳ある所」、二句「春たちにけり」。

うちなびき 春の枕詞であるが、青柳の靡くイメージを伴う。「青柳」と縁語。

やすらふ 足をとめて新緑の柳を賞でる態。朱雀大路の景か。

参考「橘のかげふむ道のやちまたに物をぞ思ふ妹にあはずして」(万葉集二・三方沙弥)。

「柳」の歌。

藤原高遠(ふじわらのたかとお 949-1013)平安時代中期の公卿・歌人。参議・藤原斉敏の子。中古三十六歌仙の一人。

拾遺集初出。新古今三首。勅撰入集二十八首。

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