ガソリンタンクが暗闇で揺れてる。

シルバーのタンクにドクロのペイントが

施されて、イカしてる。

僕は2階の部屋で

彼女にナイフを握らせた。

強く彼女を抱きしめて死にたい。

彼女は身体を反らす。

死ぬ事さえ赦されないのか。

僕は2階の高い窓から

勢いよく、鳥のように

両腕を広げて飛び出す。

駐車場の車の屋根に弾かれて

アスファルトに転げ落ちる。

僕はうっすらと目を開ける。

少しだけ涙が頬を濡らしたけど

痛みだとか

哀しさだとか

寂しさだとか

そんな感情は無かった。

ただ僕は彼女が側に居て幸せだった。

そんな人生も悪くない。

ドクロのガソリンタンクが空中で

ゆらゆら揺れている。

もう一人の僕が

少し高い空の上から

まるで他人事のように

見下ろしている。

空は凄く綺麗で風は優しかった。

陽射しは僕の身体を通り抜ける。

暖かな陽射しの中で

小さく僕は微笑む。

サヨウナラ‥‥

その言葉は必要ないよね。

またいつか‥‥

逢えるよね。

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