娘役

●娘役/中山可穂角川書店

いちおうフィクションなれど、タカラヅカを舞台にした小説。

宝塚歌劇団の娘役の成長にヤクザの若者の人生を絡めちゃった!その発想がスゴイ(゜Д゜;)

まだ22歳のヤクザの若者が、ターゲットの暴力団組長を追って宝塚に降り立つところから始まるこの作品。

場違いな若者が女性ファンあふれる阪急宝塚駅から花のみちを通り大劇場へ。

劇場内で襲撃に及ぼうとして奇跡的なハプニングに見舞われる。

以来、ひとりの娘役を女神のごとく崇め、そのことによって彼の人生もまた変わっていく。

宝塚初体験のビックリは爆笑もの。大劇場チケット売り場のお姉さんとのやり取りやコアなファンのおば様方との接触。実は何十年来のヅカファンだった暴力団組長とか。

職業ゆえの秘密のファン活動も興味深く・・・ほほ笑ましく・・・ちょっと草生やしながら読んだwww

そして娘役道。

男役が主役のタカラヅカにあってそれを支える娘役とは。興味深く読んだ。

夜のサバンナのライオンとキリンに例えた映像は、とても美しく、また孤独で、芸の道の厳しさってものの感触を味わった気分。

また「男役と娘役の間には深くて暗い河がある」、名言ですなwww

このように笑いをからめつつ男役道・娘役道を究めようと日々努力しているジェンヌさん達の迷いや失敗や友情や熱意を読むのが楽しかった。私も一緒に熱くなった!

十年近い年月で実際の接点は1回だけという二人の人生、しかしそれぞれが相手からそれ以上のものを与えられ、それを糧にそれぞれの人生を歩んでいる。

恋愛ではないけれど、これも一つの愛。

ああ、だからこそこのラストはちょっと打ちのめされちゃったよ・・・( ;∀;)

伏線回収して映像も美しくて涙ひき絞られて、いいんだけどさ・・・このどうしようもない気持ちをどうすればいいのーーーー!

実際のタカラヅカならフィナーレのパレードで気持ちリセットして幸せ気分で帰れるけどさ・・・アンタたちもシャンシャンもって大階段降りてきなさいよー!と言いたい・・・

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