美濃路231 西五城神明社

西五城神明社(にしいつしろしんめいしゃ)拝殿の

銅板葺屋根のカーブや妻の飾りは見応えがあるものだった(写真左)。

航空写真で拝殿の屋根を見ると、特異な造形がなされている。

母屋の鬼瓦は経の巻で、向拝屋根の鬼瓦には鳥衾が乗っている。

ともに鬼瓦には金箔押しの五三の桐紋が浮き彫りされている。

唐破風の懸魚は異例に大きなものだが、

装飾は平坦で、雲流紋が刻まれているのみ。

逆にそれが特徴となっている。

蛙股も面積は大きいのだが、平坦。

木口にペイントされた純白がアクセントになっている。

驚くのは村社としては異例に太い牛蒡注連縄(ごぼうしめなわ)だ。

下がっている房玉も大きい。

石段を上がって、拝殿前で参拝したが、

吹きっぱなしで丸柱で屋根を支えた拝殿を通して奥を望むと、

正面中央部に4間の格子戸があり、渡り殿の入口となっている。

木部の加工の精度が高く、プレーンだが、美しい建物だ。

社殿の側面に廻ってみると、渡り殿は奥に長く、

格子窓には磨りガラスが張られている(写真中)。

しかも、渡り殿の奧側は屋根が二層に重ねてあり、

異例に長い渡り殿であることから間が抜けるのを回避している。

そんな渡り殿を奥の祭文殿が受けている。

それにしても,拝殿といい、渡り殿といい、

村社とは思えないコストの掛かりかただ。

祭文殿の裏面には銅板葺き屋根を持った透かしのある板塀が

拝殿と渡り殿の荒々しい石垣と異なった玉石を組んだ石垣の上に巡らされ、

中に桧皮葺流れ造の本殿が覗いているのだが、祭文殿と繋がっているようだ。

(写真右)